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「人工知能は人間を超えるか」という本を読んだ

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現役の研究者が、人工知能技術の現状と今後の展望について地に足の着いた視点で論じている本だった。
過去の人工知能ブームが何故収束し冬の時代を迎えたのか、そして今の人工知能ブームが何故もてはやされており、巨額の投資が行われているかを技術的な観点から語っている。

1~5章

ここを読めば、何故今の人工知能ブームとビッグデータ(付随してIoT?)が喧伝されているか理解できるはずだ。人工知能研究の黎明期から現代への流れと、要所要所の技術について、そしてそれを踏まえて何故ディープラーニングが優れているかを述べている。特に、ディープラーニングの要素技術である、特徴表現学習とロバスト性を獲得する手法についての解説がわかりやすかった。(オートエンコーダ, ドロップアウト

6章〜終わり

研究スライドでの今後の展望にあたるので、眉唾ぎみで読むと良いと思う。ディープラーニングを使って一発当てたい人は、参考にしつつ自分で頭を捻れば良いのではないだろうか。そもそもそれには大量のデータと計算資源が必要ということは終章で指摘されているが。
また、シンギュラリティによって人工知能が人類を支配するのか、という問は明確に否定されており、計算機の上で動作する人工知能が自己生産を行うのはコスト的・技術的に困難であることがよくわかる。
現在のブームの空回りしている点については明確に釘を刺しており、web上の適当なメディアの記事を鵜呑みにするよりはこの本を読むほうが良い。