産総研:質量の単位「キログラム」の新たな基準となるプランク定数の決定に貢献
で何故アボガドロ定数を求めているのか、さらに何故質量にプランク定数が関わるのかわからなかったので調べてなんとなく理解したメモ。
だいたいこの研究をしていた人の論文 基礎物理定数の新しい推奨値 に書いてあった。
質量とプランク定数
新しいSIの定義 - Wikipediaプランク定数が質量に関わるのは、プランク定数がJ・sの次元で、Jがkg・m^2の次元という単純な話だった。
— ╹◡╹ )< よく噛んで食べる (@non_117) 2017年10月25日
プランク定数の次元がJという単純な話でした。プランク定数が選ばれたのは物理学の世界で重要だからでしょうか。
アボガドロ定数とプランク定数
1モルの電子の質量は電子質量かけるアボガドロ定数で、電子と陽子の質量比は電子モル質量と陽子モル質量の比と等しいという式変形をして、
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リュードベリ定数(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%99%E3%83%AA%E5%AE%9A%E6%95%B0)を突っ込んだらこうなる。
皆さん定数*1なので、アボガドロ定数とプランク定数の関係になる。
アボガドロ定数を求める方法
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1つのシリコン結晶の単位格子に8シリコン原子が含まれている。単位格子での密度と巨視的なインゴットの密度が等しいという仮定がある。
↑の式はアボガドロ定数の定義に、単位格子と密度の関係突っ込んだら出てくる。
なのでレーザー干渉計および質量原器を使って密度を求め、温度を一定の条件にして格子定数を求めるとアボガドロ定数が出てくる。
温度によって原子間の平均距離つまり格子定数が変わるので、温度を一定にするのが大事なんですね。
シリコンのモル質量が正確に出てくるのは同位体の存在比によって計算できるし、このインゴットはシリコンのほとんど単結晶とのこと。すごいですね〜。
もう一つのプランク定数の測定方法
キップルバランス法というのがあるらしい。何でこれより精度がよいということになってるかは突っ込んで調べていない。
雑感
というのが一読して理解できなかった理由だろうと思っている。最先端の研究に高校理科の単語がポンポン出てきて謎の関係があるとびっくりして混乱する。
元のリリースもあいだの理論端折られすぎではないか……。
それにしても干渉計ってすごいですね。
*1:キログラム定義に求められる精度においては