しゅみは人間の分析です

いらんことばかり考えます

9/9

ここ3, 4週間くらい食欲が減衰している。

ぜんぜんお腹が減らないし、食べても吐き気がする程度に胃腸の調子が悪い。気分が悪くなるのは嫌なので、身体が必要とする以上のものは食べないようにしている。また、脂の多い食事を摂ると高確率で胃が崩壊するため、さっぱりした食事を中心にするよう心がけている。

こんな生活を続けているもんだから、だんだんと贅肉が減ってきている。贅肉が減るのは喜ばしいことではあるが、学部時代四年間かけて貯めこんできた資産を質入れするのに一抹の悲しみを覚えなくもない。

食欲が無くなるまでは、大盛りに値する量も食べられるくらいだったが、今では小ライスで満腹になる程度である。こんな修行僧のような生活を送っていると、どうしても無理が出てくる。精神的な食欲と肉体的な食欲の間で乖離が激しく、たまにジャンクフードを摂取しては胃腸を壊す日々である。

脳科学だか何だかの領域で、心身二元論が最早支持されてないのは承知しているが、どうしても食欲というのは精神的なものと肉体的なものがあるのではと考えてしまう。精神的な食欲は、あれ食べたいこれ食べたい、美味なものを食べてみたいなどのもの。肉体的な食欲は、お腹すいた、何か食べたいというものである。実際には相互に作用をしあって全体としての食欲を無しており、離散的に分割できる欲求では無いと思う。ただ、係数に重みはありそうで、だいたいの文化的な人間は精神的な食欲の方にパラメータが振ってあるのではなかろうか。

とまれ贅肉が減るのは構わないが、美味なものを腹いっぱいに食べられないのには少なからぬ苦しみがある。私はもともと人間に備わっている欲求が薄いほうではあるが、それでも美味しいものを食べたくなる時があるのである。今のところは胃腸薬を飲みながら様子を見ているが、長続きしていくようであれば内科に診てもらうのも考えている。もし代謝が落ちているのが原因であるならば、諦めて蕎麦でも食べまくる生活を送ろうと思う。