non117's diary

料理と哲学をします

自分はなにもできないと思い込む前にやること

「能力のあるなしではなく、自分の認識とじっさいに発揮できる能力の齟齬が小さいのが肝要におもいまう」

という発言をしたので、詳しく説明します。

 

無限にすごい人が観察できるインターネット時代の悩み

 自分は何もできないのではないかという悩みがあります。身の回りの人や、インターネットでみえる有名人と比べて、自分は何もできないと考える人は多いです。しかし、本当になにもできないのでしょうか?

 これは嘘です。なにもできないわけではありません。できることとできないことがあるはずです。重要なのは、全体の印象で何もできないと決めつけるのではなく、できることとできないことをはっきりさせることです。自分にはできないと思うことは主観ですが、具体的な行動それぞれについては客観的にできる / できないを考えられます。

具体的なスキルについて考えてゆく

 例えば、炊飯器でご飯を炊ける、味噌汁が作れる、野菜炒めが作れる、カレーが作れる……などなど。もちろん、できる / できないの二分法でははかれない問題もあります。ですが、問題とするスキルを具体的にすればするほどマルバツをつけてもそれほど現実とはズレません。ふわふわした曖昧な問題にすると白黒つけられなくなり、自分はできないのではないかと不安になるのです。

一つ一つできないことをできることにする

 具体的なスキルを羅列すると、できないことをできることにする活動が始められます。今あなたはゴボウのささがきができないとしましょう。できるようになりたい*1*2*3きんぴらごぼうを作りたい、作る必要がある、としましょう。どうするでしょうか? 初心者向けの料理本を読んだり、Youtube動画を見るでしょう。そしてじっさいに練習をします。何度練習してもわからないとしましょう。そんな時はできる人に聞いてみます。今ならインターネットで気軽にリプライができるので、どうしても習得したいならば教えてもらうことが可能です。*4

なにがわからないのかわからない問題

 次に、具体的なスキル一覧の全体像が見えない問題があります。特に初心者は自分の習得しようとしている分野、例えば料理スキル全体にどんな具体的なスキルがあるのかがわかりません。なので、料理全体をさして料理ができないと思ってしまいます。これを解決するには料理の全体像を入門書や教科書で把握するのが良いでしょう。もし身近な人に教えてもらえるならそれが良いかもしれません。ただし、熟練した料理人でも全体像をうまく説明できないことがあります。というのも、かれは無意識のうちに日々料理をやってしまっているのであり、料理の全体構造をはっきりと意識して料理をしているわけではないからです。なので、オススメなのは教科書や入門書を読むことです。こうすると、具体的にどんな事を習得していけばよいのか、見取り図を手に入れられます。人に教えてもらうのは具体的な作業、例えばささがきのやり方に行き詰まってからでもよいでしょう。全体像はじっくりと練られた教科書で把握するとよさそうです。

できることが増えると自信になる

 こうして具体的なスキルを自分のものにしていくと、自然と自信がついてゆきます。なぜ自信がついてくるのかを説得力を持って説明はできないのですが、信じてくださいとしか言えません。スキルを一つ一つ習得していくと、料理ができる / できないという問いがそもそも間違いであることがわかります。料理ができる / できないとは言えず、肉じゃがなら作れる、小籠包は作れない*5、おでんならレシピを見たら作れるとしか言えません。どれだけ習熟した人でも、抽象的な料理という主語に対して、できる / できないと言う事は「本当は」できません。抽象的な主語はしばしばこのような偽の問題を生み出します。インターネットで主語がでかいと怒られるのも同じ構造があるためです。現実は複雑です。複雑な現実をむりやり抽象的な主語で扱って、雑にできる / できないと言ってしまうことが問題なのです。

抽象的な問題を避ける

 この世には答えることのできない偽の問題がたくさん存在します。このような問題には関わらないのが一番です。考えてもけっして答えは出ません。出たと思っても間違った答えが出ています。なぜなら問いがそもそも間違っているので。

まとめ: 具体的で簡単なことからはじめる

 以上、納得できた方も納得できなかった方も、何もできないのではないかという悩みをお持ちならば、自分のできること / できないことを具体的なリストにしてみましょう。全体像がわからない方は本を買ってきましょう。そして、ひとつつずつ具体的にできることを増やしていきましょう。

 残念ながら、あらゆることが一度にできるようにはなりません。ここは辛抱強く一つずつスキルを増やすしかありません。入門書には難しいところのコツが書かれています。大スマホ時代の現代では、たくさんの熟練者が動画を上げてくれています。オムライスの作り方とか、だし巻き卵の作り方とか。バーチャルのじゃロリ狐娘元youtuberおじさんは、「やらなければ、はじまらない」と言っています。とりあえず、簡単で具体的なことからはじめましょう。

*1:ただし、実は自分がなにをしたいのかがわからない問題があり、これこそが最大の困難です。自分がやりたいかどうかわからないうちに、世間の価値観を内面化して、自分のやりたいことに仕立て上げてしまうことがあります。就活の自己分析はその文脈で必要なものなのです。

*2:自分ができることを好きになる構造があります。再帰的ですね、きびしい。

*3:やりたいけど金にならない領域があります。これはどうしたら……。得意かどうか、金になるかの四マトリクスで考える方法論があります。得意かどうかはやってみるまでわからないので、ひとまずこの記事の方法に戻ってこれます。

*4:フォロー外から失礼〜がたいへんなのはそうです。

*5:作ったことがないから作れるかすらわからない。