しゅみは人間の分析です

いらんことばかり考えます

週報2022/03/20 防災意識の高まり

近況

季節のせいなのか眠い日が多かった。鍼では五臓のうち四臓が悪いと言われ、土曜日は食べるたびに寝る生活をしていた。鍼師のせんせーには「あなたは気候の影響を受けやすいので、ダメなときは散歩をしてください」と言われた。

体調が悪くなり判断力が鈍るとSNSで細切れの文字を読んで消耗するものだ。そういえば「スマホで意識を細切れにされる私たち」という記事を書いたのを思い出した。反省してSNSをほとんど見ない生活をしてみたが、やはりなくても困らないな、と思うのであった。

鍼のせんせーに「突発性難聴になる知人がぽつぽつ出てくるんですよ」という話題を振ってみたら「そういう人達は体力が底をついていて長期的に生活を改善しないといけない、放っておいたら再発する。本当は生活習慣の指導が必要なのだが、お医者さんは薬を出して終わりなので体力が払底したまま放置されがち」と言われた。そうかもしれないなあ。薬を出して終わりという態度は「ああすれば、こうなる」的な考え方だなと思った。

労働

だいたい不調だったが、意識が晴れたタイミングを逃さず、集中力リソースを実装作業に投入してなんとか進捗を生み出せた。

 

妻氏と組織文化の話をした。私の所属する部署はちょっと変わっていて、上司がマイクロマネジメントをしてこない、チームや社員各自は自分で判断して舵取りをしがち、という特徴がある。妻氏は別の会社にいるのだが、妻氏のいる部署も似たような文化らしい。

こんな文化はたしかに珍しいはずで、いわゆる日本的な組織では出る杭が打たれ、上司が学校の先生みたいにマイクロマネジメントをするイメージがある。じゃあ合理的な組織だとどうかというと、そこでは偉い人の掲げるミッションに向けて効率的に人間性がすりつぶされていく。ミッションに繋がらない非合理性、個性は不要、という文化だ。

という話を妻氏が仲の良いマネージャーにしてみたら「そういう会社はトップに天才的なビジネスプランナーがいて、下にいる人間は兵隊なのだ。しかし(私のいる会社)や(妻氏のいる会社)はある意味世の中の流れとは少し離れたところにある会社で、これまでに無いものを作り出さなければならないのだから、上の指示がなければ仕事ができない人間は向いていないのだ」と言われたそうな。

読書

読んだ

夜と霧

この本は古典的名著で感動する作品とされているのだが、まったく感動しなかった。美しい自然風景と虐待描写の対比が感動ポイントだと思われるが、イメージができない私にはピンとこないのであった。ファンタジア向けの文章だな、と思った。

読みやすさは評価できる。世界的名著とされる本はサービスが良くないといけないのだろう。

また、収容所の「効率的」な管理は興味深かった。人間は番号にすぎず、その実態が何であるか、生きているか死んでいるかもどうでもいいのだ。それがホロコーストを可能にした原理であることはジグムント・バウマンの主著で描かれている。しかし、この本はそれを読むための本ではない。官僚制の問題は別の分析でよいのだ。

読んでる

読むつもりで積んでる

雑記

防災意識の高まり

先日の地震で防災意識が高まり、食糧や非常用トイレ、太陽光パネルを調達した。

京都は全然揺れなかったのだが、地震が起きたその時に東京の友人と通話をしていた。「地震だ〜怖いよ〜」という声を聞いた直後に相手が停電でオフラインになったので、これはただごとではないぞと思ったのであった。幸い人が死にまくる事態にはならなかったが、震源と時期から東日本大震災を思い出さないではいられなかった。

京都に関係のある地震といえば南海トラフ震源とするプレート型地震である。あと数十年で起こると言われていて、ほんまかいなとは思うのだが、生きている間に起きるのは間違いないのだろう。京都は津波と無縁だし震源からも遠いが、地震ライフラインが寸断されることは想定せねばならない。

災害備蓄を考える時に大事なのは、何日で救援が来るか、という想定である。この想定は強い根拠によって決められるものではないが、えいやで決めておかないと無限に備蓄しないといけなくなる。

我が家は京都市の市街地にあるので三日間耐えれば食料と水は手に入ると想定した。琵琶湖のおかげで京都には大量の地下水と大きな川があり、井戸もたくさん掘られてきた。おそらく水の確保は難しくないので、残りの資源、食料とエネルギーの備蓄が重要である。

保存食と非常用トイレ、水を使わないシャンプーなどは買っておくだけでいいのだが、エネルギーの確保はよく考えておかねばならない。必要なエネルギーは電気とガスボンベである。

電気はモバイルバッテリーやUPSで貯められるが、一日か二日で尽きるだろう。建物が倒壊するとあちこちで電線が切れていくので、復旧には時間がかかる。となると電気を貯めておくだけでは不十分で自分で発電することになる。筋肉を使って発電する方法もあるが、楽なのは太陽光発電である。

太陽光パネルは大きさと発電効率が大事である。大きくなると重さがネックになるが、キャンプや登山目的ではないので巨大なものを買っておけばよい。持ち運ばないといけない場合は家が潰れているので、避難所にいるはずだ。避難所には早期に電源が確保されるだろう。

と、考えて調べまわった結果、この商品を購入した。窓際に立てかけて動作確認を行ったところ、ちゃんとiPhoneが充電された。Type-Cも生えていて便利である。

www.jvc.com

この商品は専用の巨大バッテリーとセットでの運用が想定されているようだ。そのうち買っておきたい。とりあえず必須なのは太陽光パネルである。

ガスは湯を沸かすために使う。災害用食糧は水だけで食べられるものを用意すべきだが、冷たいご飯を食べると悲しくなるに違いない。水の衛生とかメンタルを考えるとガスコンロで熱湯を作れるようにすべきだ。ガスも復旧が遅い可能性があるので、多めに備蓄しておく必要があるだろう。

ちなみに食糧はカップ麺とビスコレトルトカレー、パックご飯、缶詰、カロリーメイトなどを用意した。調理がダルいときの食事も兼ねている。

こうして備えはしっかりしておいたのだが、災害なんて起こらないに超したことはない。陰謀論が蔓延り、人心が荒れがちなので、巨大地震という不条理が起きたとき彼らのメンタルは耐えられないのではないかと憂慮している。